2016年から開催されている「東京国際プロジェクションマッピングアワード」は、予選を勝ち抜いた全国の大学・専門学校生など学生によって結成されたチームによるプロジェクションマッピングの上映会、審査会です。 チームで協力して作り上げた映像作品を一般観客、第一線で活躍する審査員たちの前で披露し評価を受けられることは、学生にとってまたとない機会。日本国内はもちろん、海外チームが参加する年もあり、別の国に住む同年代の作品を見られる貴重な機会でもあります。 第4回目となる今年も、2019年11月16日(土)に東京ビッグサイトにて開催。国内外から集結した13チームによる上映会、表彰式の様子をレポートします。
東京国際プロジェクションマッピングアワードVol.4のテーマは、「調和」または「スポーツ」。ラグビーのワールドカップの開催年であり、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの前年でもある2019年にふさわしいテーマに、学生たちが挑みました。
制作に費やした時間は約4ヵ月間。予選を勝ち抜いて最終審査となる上映会に国内外から全13チームが参加しました。
【ノミネートチーム・上映タイトル 当日上映順】・もやし「世界染織」 / 大同大学 ・M-Ultra 「Let’s GO!」/ King Mongkut’s Institute of Technology Ladkrabang(タイから参加) ・Clarity 「糸」/ 日本工学院八王子専門学校 ・蘖(ひこばえ)「nature ∩ art」 / 佐賀大学 ・ENGAWA 「Play Sports.」/ 日本電子専門学校 ・TKG 「ドミノエフェクト」/ 多摩美術大学、日本工学院八王子専門学校 ・Team UQAM「Perpetual Motion」 / Université du Québec à Montréal(カナダから参加) ・CHIPAN 「UMAMI」/ 東京造形大学、池上学院高等学校 ・α 「ある時はしなやかに、ある時は力強く」/ 大妻女子大学 ・幸せを共有するクラブ「雨乞い」 / 成安造形大学 ・MoMo 「華合」/ 東京造形大学 ・MI Montreal 「Harmony」/ Universite du Quebec a Montreal(カナダから参加) ・田上良品×花川良品「森羅万象」 / 阪南大学、大阪電気通信大学、京都情報大学院大学 当日の司会進行は司会・リポーター・モデル・俳優業とマルチに活躍するハリー杉山さんが務めました。審査員を務めたのは、以下の5名です。
【審査員 順不同、敬称略】 川本康(『コマーシャル・フォト』統括編集長) 森内大輔(NHK/プロデューサー・デザイナー) 橋本大佑(映像作家・アニメーション作家) シシヤマザキ(アーティスト) フランチェスコ・フィオーレ(MOMENT FACTORY JAPAN 代表取締役) 各界のプロフェッショナルが審査を行う他、今年は新たな試みとして観客による投票も実施。当日の模様はインターネット上でも中継され、各作品の上映後に来場者・オンライン鑑賞者に向けたオンライン投票を行いました。審査員審査により最優秀賞1チーム、優秀賞2チーム、審査員特別賞3チーム、一般投票により、観客賞1チームが選ばれました。 会場の東京ビッグサイト会議棟前広場には、スープやコーヒーなど温かい飲みものを提供するブースが用意されたほか、演出に連動して光るLEDアームバンドも希望者に無料配布され、会場は華やかな雰囲気に包まれました。
トップバッターを務めたのは、大同大学のもやしによる「世界染織」。テーマは調和です。モチーフにしたのは「着物」です。世界各国の文化や歴史を着物の生地として色彩豊かに描き、世界の調和を表しました。
上映会のラストを飾るのは、ファストカルチャー系ユニット「1980YEN」によるプロジェクションマッピング×パフォーマンスです
パフォーマンスの中盤からは、当日上映された13チームのプロジェクションマッピングの抜粋映像がランダムに壁面に投影され、打ち上げ花火も実施。
会場に飾られたLED照明によるイルミネーション、観客に配られたLEDアームバンドもパフォーマンスと連動し、スマートフォンのカメラを向ける観客も多く見られました。大いに盛り上がりを見せ、上映会は閉幕。特設会場内で行われる表彰式へと移ります。