【企業向け】求人票とは?新卒採用の人事必見の書き方のポイント

求職者が企業の募集要項、採用条件などを調べるために見る求人票。新卒の採用活動を成功させるためには、多くの新卒者が興味を持つ求人票を作成する必要があります。本記事では、求人票を作成する際に気を付けることや、魅力的な求人票の作成方法について解説します。


求人票とは

求人票とは、採用活動を行う際、求職者へ向けた自社の募集要項を記載した、求人掲載を申し込むための書類です。多くの就活生が、求人票を見ることで、各企業の募集要項や仕事内容、採用活動をしているかなどの情報を手に入れます。


求人票を掲載することのメリット

求人票を作り、高校や大学のキャリアセンターや就活ポータルサイトなどに掲載することで、多くの就活生に自社の採用募集を伝えることができます。上手く活用することで、採用応募者の数を増やすことも可能です。また、依頼する掲載先を絞ることで、採用したいターゲットに合わせた採用活動もできます。


求人票の基本!明示が必要な労働条件など

求人票を提出する際、職業安定法(第5条3項)に基づいて、必ず記載しなければならない労働条件等があります。ここでは求人票に最低限明示しなければならない労働条件について紹介します。

・業務内容
・契約期間
・試用期間
・就業場所
・就業時間
・休憩時間
・休日
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・時間外労働
※裁量労働制を採用している場合、以下のような記載が必要です。)
例:「企画業務型裁量労働制により、〇時間働いたものとみなされます。」
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・賃金
※時間外労働の有無に関わらず一定の手当を支給する制度(いわゆる「固定残業代」)を採用する場合は、以下のような記載が必要です。
(1) 基本給 ××円((2)の手当を除く額)
(2)□□手当(時間外労働の有無に関わらず、○時間分の時間外手当として△△円を支給)
(3)○時間を超える時間外労働分についての割増賃金は追加で支給
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・加入保険
・募集者の氏名又は名称
・雇用形態(派遣労働者として雇用する場合)

業務内容

募集背景、職場の環境、仕事内容など、具体的に記載しましょう。業務に携わったことながない人でも、自社で行う仕事をイメージできるように書くと、より多くの人に興味を持ってもらうことができます。

契約期間

契約期間は、無期雇用なのか有期雇用なのか、ハッキリと提示しましょう。一般的に無期雇用は「正社員」として認識されます。有期雇用の場合は期間の定めを明確にしましょう。

試用期間

試用期間、研修期間も記載します。また、試験期間中に給与や勤務地が異なる場合も必ず明記。これらをしっかり伝えることで、後々の誤解によるトラブルを防ぐことにつながります。

就業場所

採用された際の実際に勤務する場所や転勤の有無を記載しましょう。勤務場所に複数候補がある場合は、それらの勤務先をすべて書きます。また、通勤の便を考えて企業を選ぶ新卒者も多いため、市区町村、最寄り駅の記載もするようにすると効果的です。

就業時刻・休憩時間・休日・時間外労働就業

定時の就業時刻、休憩時間や休日を記載します。また、固定残業代を採用する場合は、別途記載が必要なので注意が必要です。残業が起こる場合は月平均の残業時間も伝えましょう。また、単に時間を明記するだけでなく、「月末は残業になることが多いです」というように、いつ、どういう状況で残業になるのかを伝えると、新卒者も企業で働くときのイメージを持ちやすいです。

賃金

基本給は、残業代や各種手当を含めない月額の給与を記載します。その後に、各種手当や賞与、残業代などを記します。先輩社員の年齢、役職、給与や手取りなどを例として挙げ、将来的なキャリアアップ後の待遇を見せると、就職した後のイメージも伝わりやすくなります。

加入保険

社会保険には、健康保険、厚生年金保険、労働者災害補償保険、雇用保険の4つがあります。これらすべて加入できる場合は「社会保険完備」と記載。一部の保険のみ加入の場合は「健康・厚生年金あり」など、加入できる保険のみを記載します。また、フルタイム雇用の場合、健康保険、厚生年金保険、雇用保険は必ず加入させなければいけません。

募集者の氏名又は名称

求人の募集者の氏名又は名称を明示する必要があります。

雇用形態(派遣労働者として雇用する場合)

派遣労働者として雇用する場合には、雇用形態を「派遣労働者」として明示する義務があります。


簡単4ステップ!求人票の作成フロー

求人票を作成する流れは次の4ステップです。それぞれのステップで、採用効果の上昇や作業の効率化を図るためのやり方を解説します。

1、採用ターゲットを考える
2、記載する内容を考える
3、求人票の見た目を考える
4、求人票の完成形をチェックする

ステップ1:採用ターゲットを考える

求人票を作成する際には、作成した求人票を読んでほしい就活生の人物像を明確にしましょう。それによって、採用ターゲットへ向けた情報とは何かを考えやすくなります。就活生が何を考えているか、どんなキーワードに関心を持つかリサーチして、ターゲットが興味を惹く求人内容を考えます。

ステップ2:記載する内容を考える

ターゲットが決まったら、そのターゲットに伝える内容を考えます。記載する項目は、本記事の上記の解説も参考にして、就活生が知りたい情報を具体的に分かりやすく書きましょう。 またその際、他社の求人票と差別化を図るためにも、最初に自社専用の求人票のフォーマットを作成することがおすすめです。学校やサイトによっては、既に求人票のフォーマットが存在するところもあります。しかし、あらかじめ基本的な掲載情報を考えておくことで、一つ一つの作成にかかる時間を効率化できます。

ステップ3:求人票の見た目を考える

求人票は他社の求人票と並べて掲示されても埋もれないように、フォントやレイアウトを考えて、目立つデザインにしましょう。ただし、求人票はほとんどがモノクロで掲載されるため、色彩を使ったデザインは有効ではありません。

ステップ4:求人票の完成形をチェックする

求人票のチェックを行う際は、募集する仕事内容とは関係ない人間にもチェックしてもらうことがおすすめです。全く業務に詳しくない人がチェックを行うことで、実際に未経験者が読んでわからない表現があるかどうかを客観的に確かめることができます。


新卒者向けの求人票を書くときのポイント!

就活生は社会経験が乏しく、会社を選択する判断力や社会常識が未熟である可能性があります。そのため、新卒向けの求人票を書くときは転職者向けの求人票と違った観点で、ポイントを押さえて書く必要があります。ポイントは次の3つです。

・わかりやすい言葉で記載する
・仕事内容を具体的に記載する
・研修の有無と期間を記載する

わかりやすい言葉で記載する

就活生は業界用語などを理解していない可能性があります。難しい言葉や複雑な内容を使用すると。就活生に誤解を与え、のちのちトラブルに発展する可能性もあります。そのため、新卒向けの求人では業界用語や専門用語はなるべく使用せず、誰にでもわかる言葉で記載するように心がけましょう。

仕事内容を具体的に記載する

求人票の仕事内容は詳しすぎるぐらいに詳細に記載しましょう。学生は実際に働いた経験がなく、実際に自分が仕事をするイメージが湧きにくいです。仕事内容が具体的であればあるほど、自分が働く姿がイメージしやすくなり、応募につながる可能性があります。

研修の有無と期間を記載する

中途採用と違い、新卒採用では入社後研修を設けている会社が多いです。新卒向けの求人票では研修の有無、種類、期間を記載しましょう。 実際に働いた経験のない学生は自分がちゃんと働けるか、またフォローをしっかりしてもらえるかなど、さまざまな不安を抱きがちです。研修制度がしっかりしている企業に対しては学生も安心感が持てるので、応募につながりやすくなります。

【注意】法律で禁止!求人票に書いたらNGな内容3つ

求人票を作成する際、採用のミスマッチを防ぐためには、具体的な条件を書くことが求められます。しかし、その中には書いてはいけないNGな表現もあります。求人票を作成する際に特に注意しなければいけないNGな内容を3つ紹介します。

1、募集・採用における男女差別の禁止
2、年齢に関する制限
3、事実と異なる記載

NG内容1、募集・採用における男女差別の禁止

募集又は採用に当たって、その対象から男女のいずれかを排除することは男女雇用機会均等法(第5条)により、禁止されています。また「看護婦→看護師」「保母さん→保育士」など、性別を特定する呼称は中立表現にしましょう。「男性歓迎」「女性に向いている仕事」などの表現も禁止されているため注意しましょう 。また、募集又は採用にあたっての条件を男女で異なるものとすることは禁止されています。
例えば、女性についてのみ「未婚者であること」「子を有していないこと」などを条件とし、又はこれらの条件を満たす者を優先することは禁止されています。

NG内容2、年齢に関する制限

原則として年齢を制限した採用活動を行うことは、雇用対策法(第10条)によって禁止されています。しかし、一部例外もあります。新卒の学生を採用したい場合は、「卒業時期」+「募集校種」+「新卒である旨」を明記することで卒業が見込まれる在学中の学生に対して、卒業後の入社のための募集をおこなうことが可能です。


・〇〇年3月大学卒業予定者
・〇〇年3月専門・短大卒業見込みの者
・来週春専・短・大新卒予定者
・〇〇年3月大学卒業見込みで、〇〇年4月2日以降に出精された方

NG内容3、事実と異なる記載

求人票には現在の自社の状態、労働条件を記載しましょう。故意にありもしない好条件を記載して募集することは違法です。求人票に虚偽の記載をすると、6か月以下の懲役または30万円以下の罰金刑に処せられます。「故意」に虚偽の掲載を行うことが問題なため、求人票の掲載後に企業の経営状況が変わり、予期せず求人票の内容と企業の中身が異なってしまった、というようなケースは違法ではありません。


求人票はルールを把握し、新卒の興味を惹く書き方で作成しましょう!

求人票には、記載するべき項目や、記載してはいけない項目があります。それらを把握して、ルールを守って採用活動を行いましょう。求人票の作成は、応募数を増やすためにも、入社後のミスマッチを防ぐためにも、具体的に分かりやすく自社の内容を記載することが大事です。本記事を読んで自社の目的に合った求人票を作成し、採用活動に役立ててください。