就活準備は大学1・2年生から!じっくり行うべき3つの対策とは?

就活準備
当初2021年度卒の採用活動は、オリンピック需要の高まりによる経済効果もあり、売り手市場と言われてきました。しかし新型コロナウイルスの流行に伴い、各社の採用活動にも影響が出始め、売り手市場が逆転する傾向にあります。

こうした状況の中、早めに就職活動のスタートを切りたいと思っている大学1・2年生の中には、「今から就活に焦りを感じているものの、何を準備すればいいかわからない」と悩む人もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、2021年度以降の就職活動の動向と、就職活動に向けて大学1・2年生のうちから始めるべき就活対策について解説していきます。

2021年度以降の就職活動はどうなる?

新型コロナウイルスによる経済の落ち込みにより、2021年度以降の就職活動に暗雲が立ち込めています。
たとえば2020年5月末、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)の運営会社である「ユー・エス・ジェイ」が2021年度新卒採用の中止を発表しました。「ユー・エス・ジェイ」では、2019年度・2020年度と採用は拡大傾向でしたが、新型コロナウイルスの影響を受け、採用の中止が決定したということです。

参考:朝日新聞社「USJ、来年度の新卒採用を中止 選考を途中で打ち切る」

さらに、厚生労働省が5月29日に発表した4月の有効求人倍率は「1.32倍」と、4か月連続で低下となりました。4月の新規求人数は前年同月比31.9%減となっており、新型コロナウイルスによる外出制限などの影響で、経済への打撃は避けられず、採用を自粛する企業は今後も増えていくとみられます。
参考:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和2年4月分)結果の概要」

新型コロナウイルスによる大学1・2年生の就職活動への影響

新型コロナウイルスによる外出自粛やソーシャルディスタンスの確保が難しいなどの理由から、WEBでの採用面接を実施する企業が増えてきています。すでに大手企業の中には、2021年度の新卒採用に関わる全ての面接をオンラインで実施すると公に発表しているところもあります。

一方で、中小零細企業では、WEB面接のシステムを導入しておらず、従来通り対面式で採用活動を実施するケースや、新型コロナウイルスの影響による経営悪化などにより採用そのものを見送るケースもあるようです。

2021年度以降に就活を予定している学生は、自分の受けたい企業の採用動向を確認しつつ、WEBと対面のどちらの面接方式にも対応できるように準備しておく必要があります。

2021年度以降の就職活動のスケジュール

2021年度以降の就活は、経団連の「採用選考に関する指針」が撤廃されたことを踏まえ、学生が学修時間を確保しつつ安心して就活に臨めるよう、政府と大学が主導で対応することが決定しています。そのため2021年度は、現行と同様の就活スケジュールで、3月の会社説明会(広報活動)からスタート、6月からの採用活動期間を経て、10月に内定出しという流れで行われる予定です。2022年度以降のスケジュールについては、来年度に改めて検討されることになっています。

参考:就職・採用活動日程に関する関係省庁連絡会議「2021年度卒業・終了予定者の就職・採用活動日程に関する考え方」

ただし、すべての企業がこのスケジュールで採用活動をするとは考えにくく、予定通りに進むと安易に考えているとエントリーに乗り遅れてしまう可能性があります。大学1・2年生の現段階で志望する業界や企業が決まっている場合は、インターン募集の情報や採用スケジュールをよく確認しておきましょう。

就活に成功するためには早い段階から準備が必要⁉

政府および大学主導による新たな就活ルールですが、経団連のルールよりも縛りが緩いとされ、上記で述べたルールに則らない外資系企業やベンチャー企業も多く存在するとみられています。中には学生が1・2年生のうちに接触してきたり、インターンの実施時期を早めたりすることによって、優秀な学生を早い段階から囲い込もうとする動きも出てきています。

とはいえ焦りは禁物。目の前の内定欲しさのあまり、判断を見誤ってしまうと自分の方向性を見失う場合があります。安易に決断することなく、将来のビジョンやキャリアを見据えた上で様々な企業を比較検討し、自分の未来にふさわしい就職先選びをすることが大切です。

大学1・2年生のうちから始めるべき3つの就活対策

新型コロナウイルスの流行を受けて各企業の採用活動が鈍化する中、就職活動を大学3・4年生から始めるのでは遅いという傾向がますます高まりつつあります。

ここからは大学1・2年生のうちから始められる就活対策について3つほどご紹介していきます。その3つとは、

1.自己分析
2.業界研究
3.自分磨き

では順番に見ていくことにしましょう

1.自己分析

就職活動を始めるにあたり、最も大切なことの1つが「自己分析」です。 自己分析をする目的は大きく2つあります。

まず、「自分にとっての仕事選びの軸」を見つけることです。大学1・2年生にとって「仕事」や「働くこと」へ描くイメージは、まだ漠然としているのではないでしょうか。やりたいことがわからない、自分にあった仕事が見つけられないという悩みを持つ人は、まず「自分にとって働くとはどんな意味を持つのか」「働くことを通して何を実現していきたいのか」といったビジョンを描くことから始めてみましょう。ビジョンを考えることで、仕事の選びの軸を徐々に明確にすることができます。

次に、自分を相手(企業や面接官)に売り込むための「ネタ集め」です。
自分が育ってきた環境や幼い頃から得意・不得意だったこと、経験を通して学んだことなどを紙に書いたり、PCでまとめたりすることによってアウトプットしてみましょう。自分自身を客観的に分析し、思考を整理することが自分の強みや価値観を理解することにつながります。その中で見つけた強みを仕事にどう活かせるか、ということまで考えられるとベターです。

2.業界研究

次に、自己分析をする中でやってみたい仕事や志望したい企業が出てきたら「業界研究」に取り掛かりましょう。
新型コロナウイルスによる経済の落ち込みを受け、業界再編や倒産、合併などの可能性もあるため、新聞やニュースサイト、企業のホームページ等で逐一動向をチェックすることが大切です。

また、今後は今あるIT技術の進化やAI化などが進み、先細りしていく業界があることも否定できません。
これからの時代に勝ち残れる業界を選ぶためには、時代の流れを読み、マーケットの規模や推移などを追うのも1つの手です。志望する企業がインターンやアルバイトを募集している場合には積極的に参加するようにし、会社の雰囲気や働く人の様子を肌で感じることも希望業界を理解するのには役立つでしょう。

3.自分磨き

大学3・4年生になって「就活で企業にアピールできるエピソードが何もない…」と悩む人は少なくありません。 就職活動が始まってから焦ることがないように、大学1・2年生のうちから自分磨きをスタートさせましょう。

自分磨きの方法として以下の4つのことに取り組むとよいでしょう。

・体験を重ねる
・人脈を広げる
・学業に励む
・資格を取得する

体験を重ねる
サークル活動やボランティア、アルバイトなど学生時代にしか体験できないことをたくさん経験しましょう。 学生時代の経験は、単に自分自身のスキルアップだけでなく、人間性を高めたり、知らない世界を覗いたりするきっかけとなります。体験で得たことであれば、自分の言葉でしっかりストーリー性を持って語れるため、面接官の印象にも残りやすくなります。豊富な体験を重ねることが、結果として自分を企業にアピールするためのエピソード作りにつながります。

人脈を広げる
自分の志望する業種や職種に限定せず、興味のある分野のセミナーや勉強会に積極的に参加をすることで、社会人と関わる機会が増えていきます。社会人とのつながりを持つことができれば、直接仕事の内容や就職活動の経験を聞くことが可能となります。いろいろ話を聞くことで働くイメージを膨らませたり、ロールモデルを見つけたりすることもできるでしょう。

学業に励む
就職活動では成績証明書の提出が求められる会社もあります。成績を提出する段階になって自分の成績が悪いことを悔いても過ぎてしまった時間を取り戻すことはできません。日頃から学業をおろそかにせず、授業や試験には真剣に臨みましょう。コツコツ学業に取り組む姿勢は、企業側から見ても評価できるポイントの1つとなります。
また、就職活動を見据えて早めに企業のWEBテストや筆記試験(一般常識・SPIなど)の対策をすることも大切です。 最近の就職活動は、選考内容やフローが多様化してきているため、既に就活を経験した先輩に、履歴書やエントリーシートの書き方も含めてどんな就職活動だったかリサーチしておくのもいいでしょう。

資格取得を取得する
自分に付加価値をつけるという意味で、資格を持っておくことはプラスに働きます。特にTOEICなど英語系の資格や簿記、秘書検定などは高いスコアや上級資格を持っていれば企業で高評価がもらえる場合もあり、資格取得を目指して損はありません。志望する企業の求める人材をよく確認し、どんなスキルが要求されているかよく見極めることが大切です。

また、資格を取る際には必ず期間に余裕をもって受験するようにしましょう。 今回の新型コロナウイルスの流行に伴い、英検や社労士、宅建士などの試験が延期となったり、TOEICテストや保育士試験が中止となったりしています。資格試験の中には、年1回しか受験チャンスがないものもあります。大学1・2年生のうちから資格取得計画を立て、不測の事態に慌てないように準備しましょう。

まとめ

この記事では、新型コロナウイルスによる2021年度以降の就職活動への影響と、大学1・2年生のうちに始めておきたい就職活動準備についてご紹介しました。

景気に左右されず、成功を勝ち取る人材になるためには、早い段階からの準備が欠かせません。
早い段階から就職活動へのスタートを切ってライバルと差をつけていきましょう。